独り言置き場を兼ねた『パ/ン/プ/キ/ン/シ/ザ/ー/ズ』の個人的ファンサイトです。二次創作がありますので悪しからず。
Posted by haruha(ハルハ) - 2007.11.16,Fri
いいキャラしてましたよね。
もう一度出てこないかな。
もっとも、自分としてはw×m の方が組み合わせとしてお気に入りですがw
もう一度出てこないかな。
もっとも、自分としてはw×m の方が組み合わせとしてお気に入りですがw
目の前には並んだグラスが二つと小さな頭が一つ。
さんざん歩いてようやく腰を落ち着けたのは、
運河に沿ったオープンテラスのカフェ。
日はそろそろ地平線に沈もうとしている。
ヒラ仕官の有給休暇なんて、あってないようなものだよな…
空を見てるとどうしてもそんなことが浮かんでくる。
何せお連れしてるのは隣国の姫君。VIPだ。
しかも大人顔負けに知恵が回るときている。
お忍びとはいえ、万が一のことがあれば国際問題だ。
そんな彼女に一介の軍人に過ぎない自分ひとりが付き添うなんて
無茶苦茶な話といっても過言ではないだろう。
無茶苦茶な話といっても過言ではないだろう。
「これは?」
「ストローだよ。グラスに直接口をつけなくても飲めるようにって」
「管を使わねば飲み物も飲めぬのか。実に下衆の飲み方は興味深い」
「あぁ、そう、なの、かな…」
「どうした?具合でも悪いのか」
膝の上には10歳にも満たない女の子。
当然のことだが周囲の視線が痛い。
誰一人、自分たちのことを兄弟とも、まして親子とも、思っていないだろう。
誘拐でも、「その気」があるわけでもないと、
心の中で精一杯主張してみるが、多分無駄な努力だろう。
気が重いのにはもう一つ理由がある。
後ろの方の席にいる長身の赤毛の女性。
過去にセッティエームがらみで
開発部のみんなからひどい目にあっているから、何が火種になるか気が気ではない。
一緒にいるのは人形みたいな巻き毛の女性。
友達だろうか?
何かの設計図らしい大きな紙を広げているということは、「その筋」の人なのだろう。
エンジニアにもいろんな女の人がいるものだ。
どうかこのまま話に没頭していてほしいという切実な願いはむなしく破れて、
中尉は颯爽とこちらにやってきた。
どうせからかわれるんだろうと覚悟を決めていると、
足音はセッティエームの左側で止まった。
「失礼ですが、セッティエーム・ローデリア姫でいらっしゃいますか?」
「左様」
中尉はセッティエームの傍らにひざ立ちになって声をかける。
こんなことふだん絶対しないのに。
その笑みは?ローデリア語は?
帝國兵器局の「女傑」の誉れ高い中尉と隣国の超秀才なお姫様のやり取り。
内容が分からないだけに不安要素てんこもりだ。
「自分は帝国陸軍情報部の技術中尉、ウェブナーです。
ウチの『コ』のお世話に不足はございませんか?」
ウチの『コ』のお世話に不足はございませんか?」
「マーチスの直属の上官はマルヴィンぞ。
貴様は何ゆえ自分の部下のごとくあつかうのだ」
「三課は私の部署と近しい関係にありまして。
自分は彼の『卑近な』上官です。姫」
自分は彼の『卑近な』上官です。姫」
「ところで、姫。諸事情ありまして准尉を『オーバーナイト(宵越し)』で
貸し出しすることはできませんので、あしからず」
貸し出しすることはできませんので、あしからず」
「なんだ、その回りくどい言い方は。
マーチスは軍人ぞ。曲がったことなどせぬわ」
「ええ、もちろん。『昼間は』非常に優秀な人物です。
日が暮れてからは別ですが」
日が暮れてからは別ですが」
「貴様、聞き捨てならぬことを申すな。
妾はマーチスを小間使いとしてハンクス殿より借り受けておる。
その理由をとくと聞こうではないか」
妾はマーチスを小間使いとしてハンクス殿より借り受けておる。
その理由をとくと聞こうではないか」
「あいにく第一種機密ですので、口外できません。ただ……」
「ただ、何ぞ?」
「たとえ上官であろうと、屈強な兵士であろうと彼を抑えることはできないとのことで、
夜勤からははずすようにと申し送られております」
セッティエームがわずかに顔をこわばらせてこちらを見る。
いったい二人で何を話しているのだろう。
中尉の連れの人が笑いを必死になってこらえている。
言葉がわかるのなら通訳してほしい。
「そ、そなたは内実を知っておるのか」
「ええ、仮にも『卑近な』上官ですので。
ご安心ください。日が高いうちは情報部が誇る優秀な軍人です」
中尉が極上の笑顔をセッティエームに向けている。
この顔を開発部のみんなが見たら何というだろう。
連れの人がついに噴き出した。
もう、何がなんだかわからない。
「さぁ姫君、もうじき日が暮れます。ご自分の席に戻られてはいかがですか」
中尉のエスコートでセッティエームがするりと膝の上から降りて向かいの席に座る。
三角になった丸い目は、どう見ても怒ってる。
セッティエームのグラスを手の届くところに置きなおすと、
中尉は初めて声をかけてきた。
「あー悪いね。お邪魔」
「ちょっと、中尉、何しゃべってたんですか」
「ナイショ。お姫さん怒ってるよ」
「怒らせたのは中尉でしょ?」
「ネタ元はアンタだよ」
「ええっ」
「マーチス!何をごそごそ喋っておる。休憩は終わりじゃ。宿まで連れて行けっ」
ネタ元呼ばわりされるようなことがどこにあるのか、必死に記憶をたどっていると、
セッティエームの罵声が飛んできた。もうすでに席を立って歩きだしている。
あわてて支払いを済ませて後を追いかけようとしたら、
中尉の連れの人から腕をつかまれた。
「あなたがウェブナーの『ボクチャン』ね?
面白いもの見せてもらったわ。ありがとう」
面白いもの見せてもらったわ。ありがとう」
「お礼に、あの子の学生時代のあだ名を教えてあげる」
「あだ名?」
「缶切。気になるものは全部中身を見ちゃうの」
「しっかり閉めてあるのに、ですか?」
「安心してね。バールとバーナーじゃないのよ。解体したりはしないから」
「相手が子どもでも、ですか?」
「ええ、ある意味、平等でしょ?ほら、お姫様、行ってしまわれるわよ」
どんどん小さくなる肩で風を切る後姿に追いつくためにダッシュする。
有給休暇の終わりに打たれたのは、とんでもないピリオドだった。多分容赦なく突っつくでしょう。ウェブナーは。相手が相手だけに。
8巻インターバルの「あの話」の内実を彼女が知っているという前提になってます。
三課の必殺兵器はマーチスです(大嘘)。
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