京の空

所用で京都。
暑くて上ばかり向いて歩いてたら、
思いのほかビアガーデンが多いことに気づく。
四条大橋の両端のビアガーデンにいってみたいと思いながら帰路。
家で缶ビールと下町のナポレオン。


今月号の月マガ自己補完その１。

車輪の下にて

　コミックスのインターバルで作者様がネタにしてくださるのを望みつつ、
自分でも勝手に妄想組み立ててみました。
　姐さんなら強引にチュウくらい奪っちゃいそうな気がしますが、別バージョンで。
ちょっと回りくどいくらいが、職場でのこの二人には似合うような気がするので。
白いハンカチは止血帯代わりでしたよね？

「ひとり、いるだろ？」

 

まっすぐ上を見つめてウェブナーは言った。

（伍長……）

これから向かう先で起こることを考えるだけでも気が重いのに、

戻ったらさらに大きな厄介ごとが待っているなんて、

想像するだけで胃の底からきりきりと痛みが湧いてきそうだ。

自分達（3課）と技術開発班の面々のこれからはどうなるのだろう。

 

「悪いね。鼻先にオイルつけちまったよ。

引きずり込んだ側としてぬぐってやりたいのはやまやまなんだけど、

あいにく手が汚れててさ。

右足のポケットにハンカチ入ってるからそれ使いな」

パイプを触りながら、余裕を含んだいつもの口調でウェブナーがしれっと言う。

ポケットとはいえ、そこは太もも。

躊躇していたら「早くしな！衛兵に感づかれる」と尖った声が飛んできたので、

失礼します、なんていいながら、指定されたポケットに手をやる。

出てきたのはしわ一つない真っ白なハンカチ。

軍属じゃない人が持つものではない。

 

「中尉、これ…」「ま、兵器局のことはさておいて」

「今、アンタがやるべきことはカルッセルでの人身売買の阻止。

換装後の調整は完璧なんだから、
いつものように車壊すつもりなら…夕飯おごるくらいの覚悟しときなっ」

 

顔も見ずにそう言い放つと、ウェブナーは勢いよく飛び出した。

 

「出動5分前、オレルドとマーチス以外は皆撤収！」

張りのある声と方々からの応答が構内に響き、 

やがてジャガーノート（貨物車）のハッチが閉じられる。

パンプキン・シザーズ実働第2小隊は、一路国境の街へと向かう。