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独り言置き場を兼ねた『パ/ン/プ/キ/ン/シ/ザ/ー/ズ』の個人的ファンサイトです。二次創作がありますので悪しからず。
Posted by - 2025.07.21,Mon
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Posted by haruha(ハルハ) - 2007.07.13,Fri

歩け~!!!とケータイに叫んだ午前2時。
呑んで遅くなるのは結構だが、帰りの道くらいあたりをつけておいてほしい・w



日本列島はいまいち夏気分じゃないんですけど、
世間はそろそろ夏祭りシーズンに突入するようですし、自分もそれに便乗します。


早い話「帝國の夏」をテーマに、3カプで書いていきます。
いつもぽかリと浮かんできたものを書いてるだけなので、
たまには枠を作ってその中で遊んでみるのも手かなと思う次第です。
開設して3ヶ月経過するので、ちょっとした企画でもあります。

とはいえ、自分の夏というと「花火」「夕涼み」「プール」・・・程度なのですがヾ(ーー )ォィ
これは?なんてリクストなどありましたら、うけたまわります。


拍手くださった方、ありがとうございます。
書くのに詰ってたので、とてもうれしかったです。
またいらしてくださいませ( ゚∀゚)ノシ


花火

「…報告書は事件が解決するまでの経緯の記録だから、
『自分は』などの主観的な表現は避けた方がいい。
それから、ここは時制が一致していない。
この事件は解決しているのだからすべて完了形で。あ、ここはセミコロン・・・」
 
あわただしい日常業務の締めくくりとして行われるこの作業を、
ひそかにアリスは気に入っている。
他方、右隣の伍長は汗をかきながらペンを握っているのだが。
 

街は夏祭り。
他のメンバーたちは人ごみを避けるため、早々に帰宅してしまった。
部屋には自分達二人だけ。
消灯時間はとおに過ぎて、天井のファンもとまっている。
窓を開けているとはいえ、うっすら額に汗が浮かぶ。
 
「そのつづりは何かがおかしいな。うーん待てよ。そう、dとeが逆だ!」
 
ふと伍長の手元に目をやると、手が止まっている。
ひょっとして居眠りか?けしからん。
「これ、伍…!」
見上げた相手はいつになく厳しい表情を浮かべてアリスの肩を抱く。
 
「伍長、一体どうしたというのだ!」

 
伍長は表情を崩さず黙って窓の方に目をやる。
やおら響くドーンという音。
 
「あれは」
声がさらに緊張している。
渾身の力で伍長の両肩を抑える。
「馬鹿者!」
 
「あれは、花火だ」「え?」
 
「夏祭りの花火だ。今夜は皆早々に帰宅しただろうが」
「はぁ」
 
伍長の顔はまだ固いままだ。
アリスは窓に駆け寄ってブラインドを勢いよく上げる。
 
「こっちまで来て見てみろ。花火だ!」
 
おそるおそる近づいてくる伍長を見ていると悲しくなる。
花火自体は善意で打ち上げられているのだろう。
だが、奴と同じようにおびえている者もいるのかもしれない。
戦争が植えつけた記憶を思い出して。
 
ようやく伍長が窓辺にやってきたとき、新しい花火が上がった。
夜空に赤い花が咲く。
奴の手を取って窓際まで押し出す。
「ほら、また上がったぞ!今度は赤だっ」
 
 
「綺麗だ、な?」
おそるおそる見上げると、伍長は呆然と空を見つめていた。
「もう少し、見ていようか」
伍長が黙って頷いた。

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