この曲、自分内ステッキンのテーマその2(その1はもちろん『マーキュリー☆GO』)
一日中脳内をまわり続ける「しっぽのうた」。
「派手にギモンフがあふてる」「いつも真実はうそのなか」
うん。論文添削してるとほんとにそう思う。
キツネとタヌキのばかしあい・笑。
結局ばかしあいに疲れて、オレルドの「ステッキン持ち帰り」作戦は持ち越し。
きっかけ考えてると、それだけで幸せになれるのはなぜだろう。
一気に載せるには長くなるので、「持ち帰り妄想」一部見切り発車~
3課のソファーにカーキ色の制服の山ができている。
「山の端」には、針を進めているステッキンが一人。
大尉とマーチスは非番。残りの3人は視察に出ている。マーキュリー号は昼寝中。
鼻歌交じりに作業できるこの時間は、彼女のお気に入りである。
帝国陸軍に勤務する者にとって最大の課題は、意外にも制服のほつれである。
停戦から3年。世情は安定しつつあるものの、慢性的なモノ不足は一向に改善されていない。
たとえ帝国内で大きな権限を与えられている軍人であっても、無駄遣いは許されない。
使えなくなるまで使う、は常識。仮にも庁舎の一歩外を出れば「軍人さん」であるわけで、
制服の袖に破れがあっては、せっかくの威厳も台無しになる。
そういうわけで繕い物は日々の営みの一つになっている。
だが、参戦経験のある者はともかく、停戦後に配属された者には頭の痛い問題であったりする。
幸い、3課の繕い物はステッキンが一手に引き受けている。
かつて伍長の上着で子供用ミトンを瞬く間に縫い上げた彼女の腕前は、
洒落者オレルドも認めるところである。
「♪」
針をしまったステッキンは、綺麗に仕上がった制服を満足げに持ち上げる。
が、規格外サイズのそれは、高々と持ち上げても床を引きずってしまう。
「!」
誰もいないことを再確認し、伍長の制服を抱えてデスクの上に立つ。
袖を通してみたが、やっぱりすそは床についたままで、
袖の始まりにいたっては、ステッキンの肘あたりである。
「……」
ためしにクルリと半回転してみる。もわんと裾が広がる。
身軽であることがウリの彼女だが、服の重みでうまくいかない。
思ったように広がらないので再挑戦。ちょっと勢いをつけてみる。
「☆」
エレガントからは程遠いが、とりあえず浮き上がるくらいになった。
これを偶然にとどめないために、もう一度挑戦してみようとしたそのとき、
背中の辺りを何かが掠めていった。
「ス、ス、ステッキーン。職務中に机の上でお、踊るとは何事だっ。不謹慎も甚だしい!」
アリスの怒声が部屋中に響き、驚いたステッキンはバランスを崩して足を踏み外す。
「チビッコ!」
後から入ってきたオレルドがあわてて彼女を受け止めに走り、伍長はアリスを止めにかかる。
「はなせー馬鹿者!この不届者を懲らしめねばー!」
退庁までの残り3時間。3課のメンバーが地獄の時間を過ごしたのは言うまでもない。
萌どころなくてすみません。一応、これプロローグです。
天然で百面装する女の子ステッキンが、お姉さまオレルドと懇意になるという・・・・・・。
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