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独り言置き場を兼ねた『パ/ン/プ/キ/ン/シ/ザ/ー/ズ』の個人的ファンサイトです。二次創作がありますので悪しからず。
Posted by - 2025.07.20,Sun
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Posted by haruha(ハルハ) - 2008.07.31,Thu
SF大好きな管理人です。
でも、毎日あっちっちなので、ちっとも読む気がしない。
冬になると俄然読む気になる。不思議。

拍手パッチン、ありがとうございます──ヽ(〃v〃)ノ──!!

ようやく更新です。おねいさんとボク。
もう少しうまい構成があるように思う。
でもあげる。

マーチスはSFっぽいものが好きそうです。

風が頬を撫でるのでぼんやり目を開くと、青い空が広がっていた。
適当に風があって、外で昼寝するには最高の日だ。
 
目の前を銀のペンが斜め上へまっすぐ横切っていく。
傷だらけのそれはウェブナーのものだ。
いや待て。どうしてペンが空を飛んでいるんだ。
空想小説ばかり読んでいるからこんな夢見るのかもしれない。
 
ぎょっとして起き上がると、それはさらに宙をさまよっていた。
ただし…持ち主の手で支えられて。
 
自分がおかしくなったわけじゃないことがわかると、とたんにペンを斜めに持ち上げては何かを書きつけている隣人の行動が怪しくなる。時折ため息や舌打ちが入っている。下手に口を挟まないほうがよさそうだ。とりあえず静観視。
 
 
「口開いてるよ」メモする手を止めることなく、彼女が言う。
「何してるの?」
「なじみの技術屋でね、他国(よそ)の人間なんだけど、突拍子もないアイデアを送りつけてきたのがいてさ。なんでもさ、鉄塊を空に飛ばしたいんだって。馬鹿には馬鹿で返すのが礼儀だろ?」
 
そういって彼女はノートをみせる。図や数式がごちゃまぜに書き留められていて、さっぱり解読できない。せいぜい「ありきたり」だとか「!」といったつまらないウェブナーの落書き程度だ。
 
「実現すりゃ、山にも海にも邪魔されずに移動できることになるね。鉄道じゃ一日かかる帝都からローデリアまでが数時間だ」
「そりゃすごいね」
鉄の塊が宙に浮くなんて現実離れしすぎているから、相槌もおざなりになる。
 
「それだけ?」
「え?」
「新しい技術が生まれるってことは、新しい戦術ができるってことだ。単純に喜べるかい?」
 
空鉄の塊が飛ぶということは、戦車ことだって起りうるということだ。空から鉄の弾が降ってくるなんて、考えるだけでぞっとする。
 
強い風が髪を巻き上げて視界を覆が、払う気力も起きない。
「どうした?髪も自分で直せないようなボーヤじゃないだろ」
たばこを咥えたウェブナーが手を伸ばして僕の前髪をさっと左右にはらう。
「心配しなくても」手を止めて彼女は言う。
「実現するのはずっと先だよ。そんなに急ピッチでいろいろ進まれてたまるもんか」
ぼそりと言ってウェブナーは立ち上がって伸びをする。
 
「お茶の時間だ。行こう」

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